1. 精子が子宮に届きづらくなる
  2. 着床しづらい子宮内膜になる
  3. 排卵とピルの仕組み
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精子が子宮に届きづらくなる

ピルの服用が避妊を可能とするのは、上で説明してきたように、排卵を抑制すること、着床しづらい子宮内膜にすることだけではありません。
精子が子宮に行きづらくなることによって避妊を可能とします。これはピルを服用することによる受精の段階での避妊効果です。
ピルに含まれている黄体ホルモン(プロゲステロン・プロゲストーゲン)の働きによって、子宮の入り口(子宮頸管)の粘液の粘度が高くなり、子宮内に精子が入りにくくなります。
その結果、精子が子宮に到達しにくくなるので、望まない妊娠を回避することができるのです。

精子は女性の子宮頚管を通って子宮に進入していきます。
子宮頸管の通り口を覆っている粘液は黄体ホルモン(プロゲステロン・プロゲストーゲン)の分泌によって粘度が高くなる性質があります。
女性の膣と子宮口をつなぐ子宮頸管を満たしているこの粘液は「子宮頚管粘液」と呼ばれ、生理周期に合わせてその分泌量も変化します。
この子宮頸管粘液が十分に分泌された状態で性交を行うと、射精された精子が粘液の中に取り込まれることによって、卵管へと進みやすくなります。
その場合、精子と卵子がくっつきやすくなることから、妊娠の可能性も高くなってしまいます。

ピルを服用すると、脳が排卵後の状態にあると勘違いするため、黄体ホルモン(プロゲステロンorプロゲストーゲン)の分泌が促され、子宮頸管粘液の量が少なくなります。
結果として粘液の粘度が高くなり、伸びにくくなるため精子は卵管を進みにくくなるのです。
つまり、ピルを服用することによって子宮頚管の通り口にある粘液の粘度が高くなると、精子の通過が妨げることができます。
また、子宮頸管粘液が変化することによって、精子だけでなく細菌やウイルスが子宮に進入することを防ぐことができます。
そのため卵管炎や骨盤内感染症など、不妊の一因となるような病気にもかかりにくくなり、不妊の予防にもつながります。
女性の膣内が十分に酸性に保たれることで、精子だけではなく細菌やウイルスが子宮の中に入ったり増殖したりするのを防ぐことができます。

妊娠が成立するためには、卵子が受精するというプロセスが必要です。
受精とは、男性から射精された精子が女性の卵子に辿り着き、合体することを意味しています。
女性の卵巣で育った卵胞のうち一つだけが卵巣から飛び出し、卵管に取り込まれると卵管膨大部に向かって移動します。
精子は何億匹と射精された後、女性の子宮、卵管の入り口を通過して卵管膨大部を目指し、この卵管膨大部で受精します。

膣と子宮口を結んでいる子宮頸管は女性が排卵期になるとアルカリ性の粘液(子宮頚管粘液)を分泌するようになり、精子が子宮に侵入する際に精子の動きを活発にする効果を有しています。
この子宮頚管粘液は、生理周期中にホルモンの影響を受けて変化します。
つまり、血中の女性ホルモンの濃度が変化すれば、子宮頚管粘液の性質も変化します。
これがピルを服用することによって精子が子宮に行きづらくなるメカニズムです。

ピルを服用すると、子宮頚管粘液の粘性が高くなるように変化します。
子宮頚管粘液の粘性が高くなれば、精子が子宮に侵入しづらくなり、望まない妊娠を防ぐことができるのです。
ピルを服用していない場合、排卵前後の最も妊娠確率が高い時期には、子宮頚管粘液の量が増加し、白またはクリーム色となって、膣もしっとりとして潤った状態となります。
排卵後は子宮頸管粘液は粘性が高い状態となり、膣は比較的乾いた状態に変化し始めます。
この状態では妊娠の可能性は低いです。

一方、ピルを服用していれば脳が排卵後の状態にあると勘違いすることから、子宮頚管粘液は粘性が高い状態となって、膣も比較的乾いた状態となります。
この状態では精子が子宮へと侵入しづらくなることから妊娠の可能性は低いです。

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